Homeイラストで分かる!事例紹介 >Vol.2 もう一度楽しく ~認知症を治すケアの実践~

Value aging

Vol.2 もう一度楽しく ~認知症を治すケアの実践~
F様の場合

サンケイビルウェルケアの各ホームで取り組んでいる実際の介護事例をイラスト形式で簡単に分かりやすくご紹介。介護職を中心として、 看護職、機能訓練指導員、ケアマネージャーなど様々の職種が連携して、自立支援介護に取り組んでおります。是非、ご覧ください。

1.入居時の様子

入居してからは自立支援介護の基本ケア「水分・食事・排泄・運動」の成果もあり、F様は介護の必要なく、洗濯ものを干したり、お散歩をしたりと自立した生活を楽しまれておりました。

2.症状の発生

ところが2015年6月、F様がお部屋でお一人で洗濯物を干している時に転倒し、腰椎を圧迫骨折。痛みの増大に伴い、食事がままならずADLが低下し、車いすが必要な状態になりました。
その頃から会話がかみ合わなくなり、意味不明な言動が増え、カイゴくんがトイレへの誘導や着替えのお手伝いに伺っても「やめて、やめて」と大声を出しながら手を振り払い介護抵抗をしたり、食事や飲み物をすすめようとしても興奮して怒り出す事が多くなりました。
また、夜になると「部屋に虫がいる」などと言いながら部屋の中を動き回るなどの言動があり、不安定な生活になりました。

3.症状の分析・プランの立案

カイゴくんやケア子ちゃんを中心に職員メンバーは、ご家族の要望も受け何とかF様の状態を落ち着かせてあげたいと、F様の様々な周辺症状をよく観察して認知症症状を分析し下記のようにタイプ別判定を行いました。

  • 症状1

    介助時に「やめて、やめて」と大声を出しながら手を振り払い介護抵抗をする。

    ポイント
    介護抵抗
    タイプ
    葛藤型認知症 >
  • 葛藤型認知症に対して

    ケアプラン1
    廃用症候群を防ぐ。動きを制限する事なく、痛みのコントロール、環境整備を行う。
  • 症状2

    (腰権圧迫骨折時)食事や飲みものをすすめようとしても興奮しながら怒り出す。

    ポイント
    病気やけがによる興奮状態
    タイプ
    身体不調型認知症 >
  • 身体不調型認知症に対して

    ケアプラン2
    「きっかけ」である制止、指示的言動や介助をせず、ご本人主体の「待つケア」を行う。
  • 症状3

    夜になると「部屋に虫がいる」と言いながら部屋の中を動き回る。

    ポイント
    脱水による夜間せん妄※
    タイプ
    身体不調型認知症 >

    ※せん妄とは、話す言葉やふるまいに一時的に混乱が見られる状態

  • 身体不調型認知症に対して

    ケアプラン3
    水分摂取量の目標を1日1,800ml

4.改善状況

認知症症状は5か月で、ご本人の不安や混乱する状況もなくなり、以前のF様の健康状態に戻られました。また、ご家族との面会時のご様子も穏やかになり、外出も楽しめるようになりました。最近では大好きなお寿司を召し上がって楽しまれました。